特別メッセージ  サッカー選手 モハメド・サラーさん

「質の高い教育を今確保することは明日の貧困や苦しみを減らすことを意味します」

公開日 : 2021-05-21

モハメド・サラー:1992年、エジプト出身。10代の頃にエジプト国内リーグでデビューし、その後ヨーロッパ各地のチームで活躍。現在は英国プレミア・リーグのリバプールFCに在籍し、フォワードとして2019~20年シーズンのリーグ優勝に大きく貢献しました。

エジプト代表としても国際試合でプレーし、現在、世界のサッカー界を代表する選手のひとり。サラー選手は2019年・米『タイム』誌 “世界で最も大きな影響力を持つ100人”のひとりに選ばれました。教育を含む幅広い分野での慈善活動でも知られています。

MESSAGE

新型コロナウイルス感染症が世界中で、学校や大学の門を閉ざしてしまいました。オフィスやホテル、スタジアム、カフェ、博物館、映画館……みんなで集まることができたほぼ全ての場所から人影が消えました。

新型コロナウイルス感染症は子ども達や若者の教育、そして子ども達を教える人達の仕事を止めてしまいました。また、教科書代や制服代や通学にかかる交通費を捻出するために、出来る限りのことをしてきた子ども達の親は、生計手段を断たれました。

難民の子ども達は大半が発展途上国で暮らしています。もともと紛争や迫害に苦しめられてきたというのに、新型コロナウイルス感染症の流行でさらなる試練にさらされています。

学校に戻れなくなる子どもも大勢いるでしょう。何十年もかけて辛抱強く築いてきたものが、逆戻りして取り返しがつかなくなる可能性があります。若い人達の人生は永遠に破壊されかねません。

ケニア・カクマ難民キャンプ
『即席ネットワーク教室』を導入しているケニア・カクマ難民キャンプ。難民の子ども達にリモートで話しかけるサラー選手

私は、新型コロナウイルス感染症が我々の日常生活を一変させる直前に『即席ネットワーク教室』(Instant Network Schools)のアンバサダーに就任しました。

ボーダフォン財団と、国連の難民支援機関であるUNHCRのパートナーシップを通じて提供される『即席ネットワーク教室』は、何千人もの難民及び受け入れ国の生徒を、質の高い教育につなぎます。

私のアンバサダーとしての役割には『即席ネットワーク教室』を実施している学校を訪ねて、難民の子ども達に質の高い教育を提供することの重要性を訴えることも含まれていました。

しかしコロナ禍でほかの多くの人々の旅行計画と同様、私の計画も変更を余儀なくされました。

難民の子どもとサラー選手
難民の子どもとの会話に思わず笑顔になるサラー選手

その願いを叶えるには、民間セクターとより良いパートナーシップを築かなければなりません。ソフトウエア、ハードウェア、そしてインターネット接続を用意し、テクノロジーにまつわる解決策を見出して提供しようと力を注いでくれる民間セクターと。

もちろん民間セクターとのパートナーシップは、テクノロジーに限定されるわけではありません。運輸、建築、スポーツ、公衆衛生、医療など、どんな分野の企業であっても子ども達の未来に変化をもたらすことができます。子ども達を学校に送り届け、子ども達が必要とする教室を作り、子ども達の心身の健全性を守ることによって。

また、難民にも難民ではない人々にも分け隔てなく、実習や雇用の機会を提供するという手段もあります。それにより、難民に何かしら目標がもたらされ、難民とその家族を金銭的に支えることができるようになります。

民間セクターは、難民が何を必要としているかという「難民のニーズ」、そして「受け入れ国政府が定めた優先順序」というものを重視する必要があります。

民間セクターが、難民と受け入れコミュニティの能力を活用し、難民の望みを理解しながら、援助機関や慈善団体やNGOその他が蓄えてきた専門知識と経験を役立てると、プロジェクトは各地域が主体となって運営されるようになり、最大限の効果が得られるでしょう。

今、質の高い教育を確保することは、明日の貧困や苦しみを減らすことを意味するのです。

私達が共にこのパンデミックと向き合う中で、住む場所を失った世界中の子どもと若者が、認可を受けた質の高い教育を受けられるという希望をつなぐためには、イノベーションが極めて重要な役割を担うことになります。

難民の子ども達
憧れのサラー選手と話せたことで笑顔になった難民の子ども達

イノベーションの価値は、質の高い教育を実現させる、あらゆる面での大胆かつ創意に富んだ思考によって決まります。イノベーションの価値は単にシリコンチップの数で測るものでは無いのです。

私達全員がそれぞれの役割を果たさないことには、世界で最も貧しい国々で暮らす数百万人の子ども達は何世代もにわたって厳しい未来に直面することでしょう。

しかし私達がひとつのチームとして力を合わせれば、子ども達が本来持つべき尊厳のある将来を手に入れられるチャンスを提供できます。

私達はこのチャンスを逃してはなりません。

PRESS RELEASE

モハメド・サラー選手『即席ネットワーク教室』初代アンバサダーに就任

2020年2月25日

2025年までに50万人の難民と受け入れ国の生徒に質の高い教育を届けることを目指す教育プログラム『即席ネットワーク教室』のアンバサダーに、サッカー選手、モハメド・サラー氏が就任。

『即席ネットワーク教室』がエジプトで初めて設立されようとしている中、モハメド・サラー選手が、難民と受け入れコミュニティの生徒にデジタルで質の高い教育を届けるプログラム『即席ネットワーク教室』の、初代アンバサダーに就任しました。

『即席ネットワーク教室』は、ボーダフォン財団と国連の難民支援機関であるUNHCRによって、若い難民と受け入れ国、そして教師たちに、デジタル学習コンテンツとインターネットへのアクセスを提供し、アフリカで最もアクセスが厳しいコミュニティの数々での教育の質を向上させるために、2013年に設立されました。

これまでにこのプログラムは、8万6500人の生徒と1000人の教師に恩恵をもたらしました。難民と受け入れコミュニティの子ども達に、認可を受けた質の高い重要な学習機会を確実に届けているのです。

2020年2月時点でケニア、タンザニア、コンゴ民主共和国、南スーダンにある8つの難民キャンプで、36の『即席ネットワーク教室』が運営されています。

ボーダフォン財団とUNHCRはこのプログラムを拡充して、50万人の難民と受け入れ国の生徒及び1万人の教師を援助するために、約30億1600万円注 を共同で投資します。注:1ユーロ=116円換算

両者は2025年までに、255の新たな『即席ネットワーク教室』の設立を目標としています。

サラー選手は『即席ネットワーク教室』の支援を受けた学校の幾つかを訪ねて、質の高い教育を難民の子どもたちに提供することの必要性と重要性を訴え、彼らが外の世界との接点を得て自らの未来を切り拓けるよう、デジタル・テクノロジーへのよりいっそうの投資を呼びかけていきます。

サラー選手はこう話します。

「難民の子ども達と、安定した生活をしている同世代の子ども達との間の、教育機会の差を埋めたいと思い、ボーダフォン財団及びUNHCRに協力することにしました。

『即席ネットワーク教室』はサハラ以南のアフリカ全域で、若者世代の学習方法を変えようとしており、まもなく私の故郷エジプトでも設立されようとしています。このような重要な新たな取り組みを広める役割を担うことになり、とても光栄に思います」

アンドリュー・ダネット氏(ボーダフォン・グループSDGs,サステナブル・ビジネス担当兼ボーダフォン財団ディレクター)、は次のように語りました。

「故郷を離れて避難を余儀なくされた、世界7080万の人々の50%以上は子どもです。その子ども達は、学校教育を受けるべき期間の全てを、質の高い教育を得るのが難しい難民キャンプで過ごす可能性もあります。

モハメド・サラー選手は人格形成あるいは社会的発展において、お手本となる非常に重要な存在であり、ボーダフォンの教育支援にかける情熱を分かち合ってくださいます。サラー選手はこの『即席ネットワーク教室』というプログラムを促進し広めていく上で大きな力となってくださるでしょう」

ドミニク・ハイド氏(UNHCR渉外ディレクター)は次のようにコメントしています。

「UNHCRはボーダフォン財団との長期的パートナーシップをとても誇らしく感じています。そしてUNHCRとボーダフォン財団が実施している『即席ネットワーク教室』のアンバサダーとしてモハメド・サラー選手を迎えられて非常に嬉しく思います。

サッカーのピッチ上でもピッチ外でも、サラー選手は世界中の若者にとって、ポジティブで心を揺さぶってくれる憧れの存在です。サラー選手の持つ前向きな姿勢と情熱は『即席ネットワーク教室』にぴったりです。

デジタルを活用した教育は難民の若者に希望、そして、より良い未来に向かうためのインスピレーション、モチベーション、チャンスをもたらします」



ボーダフォン財団 : 難民を含む世界中の弱い立場の人達に対する「通信テクノロジーを活用した援助活動」に対してボーダフォン・グループの資金を寄付するために設立された英国の慈善団体。ボーダフォン・グループは世界最大手の通信テクノロジー関連企業のひとつ。24か国で事業を展開、契約者は約6億2500万人。

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